-ささやかな胡桃パン-

『海外文学』と日々のたわいもないノート

お気に入り

文学的ヒューマンサスペンス『ダマセーノ・モンテイロの失われた首』アントニオ・タブッキ

(相変わらず適当な絵) 実際にあった事件をモチーフにしたタブッキの『ダマセーノ・モンテイロの失われた首』(1997)。ダマセーノ・モンテイロ通りってのが昔タブッキが住んでいたところにある(あった?)らしい。 人道主義・博愛主義をヒューマニズムっていう…

不安定な世界を死者と漂うミステリのふりをした後悔/『イザベルに ある曼荼羅』アントニオ・タブッキ

おおいぬ座の最輝星シリウスからやってきたという男が、ある女性を探し求めて彼女と関わった人たちの記憶を頼りに、ポルトガルからマカオ、スイスアルプスへと世界各地をふわり漂う。 イザベルに: ある曼荼羅作者:アントニオ タブッキ発売日: 2015/03/25メデ…

生きづらさや閉塞感を感じているとき必要なのは文学である/『よそ者たちの愛』テレツィア・モーラ

ドイツ文学 テレツィア・モーラ Terézia Mora 『よそ者たちの愛』 みな苦しみもがいている。 よそ者たちの愛 (エクス・リブリス)作者:テレツィア・モーラ発売日: 2020/03/25メディア: 単行本 テレツィア・モーラ Terézia Mora おまけ 過去への執着、郷愁、理…

幻影に人は救われる/『幻影の書』ポール・オースター

アメリカ文学 ポール・オースター Paul Auster 『幻影の書』(2002) 幻影の書 (新潮文庫)作者:ポール オースター発売日: 2011/09/28メディア: ペーパーバック 結局戻ってくるのはやはりここ。現代アメリカ文学界の最重要人物ポールオースターである。 幻影と…

『オイディプス王』ソポクレス

ギリシャ文学 ソポクレス Sophokles 『オイディプス王』(前429/420) オイディプス王・アンティゴネ (新潮文庫)作者:ソポクレス発売日: 1984/09/27メディア: 文庫 絶望的運命 心のままに生きる オイディプスの神託 そのご褒美 アイスキュロス、エウリピデスと…

『ハムレット』ウィリアム・シェイクスピア

イギリス文学 ウィリアム・シェイクスピア William Shakespeare 『ハムレット』 ハムレット (新潮文庫)作者:ウィリアム シェイクスピア出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1967/09/27メディア: 文庫 台詞ありき メタ創造あるいはメタ妄想的ハムレット というこ…

『密林の語り部』バルガス=リョサ

ラテンアメリカ文学 マリオ・バルガス=リョサ Mario Vargas Llosa 『密林の語り部』(1987) 密林の語り部 (岩波文庫)作者:バルガス=リョサ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/10/15メディア: 文庫 雄弁な語り部であるリョサに感謝。 この『密林の語り部…

『ペドロ・パラモ』フアン・ルルフォ

ラテンアメリカ文学 フアン・ルルフォ Juan Rulfo 『ペドロ・パラモ』(1955) ペドロ・パラモ (岩波文庫)作者:フアン・ルルフォ出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1992/10/16メディア: 文庫 数ページ読むだけで「こ、これは…」と面白さを確信する小説に出会う…

『予告された殺人の記録』ガブリエル・ガルシア=マルケス

ラテンアメリカ文学 ガブリエル・ガルシア=マルケス Gabriel Garcia Marquez 『予告された殺人の記録』(1981) 予告された殺人の記録 (新潮文庫)作者:G. ガルシア=マルケス出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1997/11/28メディア: 文庫 予告された殺人が予告通り…

『月を見つけたチャウラ』ルイジ・ピランデッロ

イタリア文学 ルイジ・ピランデッロ Luigi Pirandello 『月を見つけたチャウラ』(1902〜36) 月を見つけたチャウラ?ピランデッロ短篇集? (光文社古典新訳文庫)作者: ピランデッロ出版社/メーカー: 光文社発売日: 2013/12/20メディア: Kindle版この商品を含む…

『夜間飛行』サン=テグジュペリ

フランス文学 サン=テグジュペリ Antoine de Saint-Exupery(仏) 『夜間飛行』(1931) 夜間飛行 (光文社古典新訳文庫)作者:アントワーヌ・ド サン=テグジュペリ発売日: 2010/07/08メディア: 文庫 「星の王子様」は読んだことがあるという人は多いかもしれない…